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この(アンソロジーの)本の中に私のエッセイも載っています。
月刊の「文藝春秋」の巻頭随筆に掲載されたものです。
ある日突然文藝春秋の編集者から電話。「文藝春秋の巻頭随筆を書きなさい。ただし書いても掲載の可否はこちらで決める、原稿料は安い」。
言われたままになぜか大した苦労もなく書き上げ送ったら思わぬことに採用、’91.10月の文藝春秋に掲載されました。。掲載された随筆を読んだ先輩の医師から
「某教授が書いたエッセイが不採用になったことがあるのに」とお褒めの電話をいただきました。
これには後日談があって、なんとこの巻頭随筆は四年間の
随筆から選抜した単行本の中に選ばれました。以下がその単行本です。( ★ 文藝春秋から転載許可あり )
信長ぎらい 巻頭随筆 6 文藝春秋[編] 文春文庫 p.139
四国の病院で勤務していたとき、市の医師会報から会員に順繰り送りで会誌への投稿依頼があり、私もけっこう律儀に応答して
表紙等もかかせていただきました。このエッセイは掲載誌の編集後記でほめていただき、自分も気に入ってます。
漫画でちょっと有名になり、あるとき市の高校から講演の依頼が舞い込みました。さすがにその時はその任に非ずということで、
お断りしました。四国を去ってからしばらくして、ある出版社から「あなたの書いたものをあちこちで見た、面白いので本にしませんか」
という話がきました。これもお断りしましたが、嫁さんから「本当はその気になってたんでしょう、ダメよ!相手は商売人で、
別に本気でお父さんの才能に入れ込んでるわけじゃないのだから、自費出版でお金をふんだくられるのは目に見えているわ」と
こずかれました。
ある年、たいした理由もなしに岡山のカルチャーセンターで開催されている「万葉集」の講義を1年間ほど受講しました。その時の経験をエッセーに書き 市の医師会誌に投稿しました。それがこれです。
市の医師会報にずっと前に載せたエッセーです。
20年前にひょんなことから立花博先生の「美術教室」に通うようになりました。
教室に入ったら、すぐ油絵が描けると思ってたところ、石膏デッサンを2年もきたえられました。
やっと油絵の許可が出て小品を一枚描いたところで転勤となり、教室と立花先生とお別れしました。運命的と言ったら大げさですが、3年後に又同じ市に再転勤。
その後も立花先生とは家族ぐるみの親交を続けさせてもらっていましたが、先生の教室には入りませんでした。何となく油絵絵画描法のめんどくささがおっくうで、
遠ざかっていたのですが、先生の描法じゃなくっても自由に自分の描き方で問題ないという事で、4年ぐらい前に再度、教室に入れてもらいました。
自分は以前から、大きなキャンバスにペンだけ(!)を使って、色彩も原色で種類も少なく絞って(できたら白黒で)線の塊だけで物を表現してみたいという漠然とした
望みがありました。それを聞いた立花先生は、「ベニヤパネルのアクリル用キャンバスにジェッソを何度も塗りこみ下地を作り、その上にペンで描きこめ」という
指示を受けました。今さらながら、立花先生の深くて広い知識には驚くばかりです。先生の手のひらの上で自由に描かせてもらって、作品を作り県展に応募しました。
結果、望外の「奨励賞」、「県展賞」、「奨励賞」と3年連続受賞しました。受賞もさることながら、これが僕にとっては大事なことですが、この描法の上達が
私の漫画作画に影響して、自分の漫画の絵はこの数年明らかにうまくなったと自負しています。今は漫画を描くことが楽しくって仕方がありません。
これもみんな立花先生のおかげです。
このエッセーは、最初に教室に入ったころに書いたものです。
市の医師会報に載せてもらったエッセイです。
書くテーマが思いつかないので、思い切って漫画について書きました。
長年かかって描き続けている「てんこもり近・現代漫画日本・世界史」について、日頃の思いを遠慮なく書きました。目の出ない漫画家志望の私にとって
門外漢の一般の人、ましてや医者の仲間に向けてよりによって漫画について書くのは勇気がいります。
結果は予想通りでした。勤務先の副院長が「載ってましたね」と言ってくれた以外は、反応はゼロ。医師会の新年会でも、何事も起きませんでした。まあ、こんなものです。
私だって、同紙に載ってる他のドクターのエッセイを読むには読みますが、わざわざその筆者にお声をかけるわけではありませんものね。
とは言っても、この長編「てんこもり近・現代漫画日本・世界史」については、いつかまとめて言って起きたかったので今回はいい機会でした。
医師会に、ちょっと大げさですが転載許可の電話を入れたら、秘書のスタッフが笑いながら上司に連絡するのが聞こえてきたので、そうだよなあ、
ちょっとおおげさだよなあ、とおもいながらも、なんかムッと来たのを思い出しますw 。